古き創元推理文庫の表紙の魅力

クロフツ短編集2(F・W・クロフツ)
クロフツ短編集2

デザイン:杉浦康平

樽と似ている。
これは青だが、クロフツ短編集1は赤だったような気がする。
奇妙なアートというのは見ていて不思議な気分になるものだ。

鎧なき騎士(ジェームズ・ヒルトン)
鎧なき騎士
鎧なき騎士

デザイン:永井孝子・日下弘

カバーAD:日下弘 D:永井孝子と表記されているため、永井孝子氏がデザインしたということなのか?
Dがデザイン、ADがアシスタントデザインの略語なのかは不明だが、そう考えるとそういうことになる。
実際は不明。

チェスの駒(ナイト?)もそうだけど、中央の柱時計の詳細な作り(描き)が素晴らしい。
時刻は1:28を指している(?)が、それにしては短針がⅡに近寄りすぎな気もする。
普通ならⅠとⅡの中間あたりを示している時刻だが...あえて違和感のあるデザインにしたのかもしれない。

悲劇四部作(エラリー・クイーン)
Xの悲劇
Yの悲劇
Zの悲劇
レーン最後の事件

デザイン:日下弘

幾何学というのか、奇妙な図形が印象的だった日下氏にしてはシンプルだが迫力を感じる構図。
奇天烈ではないがなんかいい感じのヤツ。

幸いなるかな、貧しき者(ハドリー・チェイス)
幸いなるかな、貧しき者
幸いなるかな、貧しき者

デザイン:辻修平

辻修平氏の作品は初めてだが、どこか見たような。
クロフツのマギル卿のように、昔の数学の参考書とかはこんな装幀が多かったような。
ようなばかりで何一つ確かなことはないような。

ウインター殺人事件(S・S・ヴァン・ダイン)
ウインター殺人事件

デザイン:日下弘

ちょっとシミがあるけどご勘弁。
寒さをイメージさせる白や銀の配色が、ウインターの名にふさわしい。

灰色の部屋(イーデン・フィルポッツ)
灰色の部屋
灰色の部屋

デザイン:日下弘

「赤毛のレドメイン家」も同様のデザインだったはず。
「恐怖の愉しみ」もこんな家の装幀だったか。
洋風の家の外観をここまで奇妙に感じたことはない。

裏表紙のシャンデリアは表紙にも薄く描かれている。
カーの「死者はよみがえる」も同じ趣向が用いられているが、一体何の目的があってこのようにしたのか。
なんとなく、だろうか?

二人の妻をもつ男(パトリック・クェンティン)
二人の妻をもつ男

デザイン:金子三蔵

バリンジャーの「歯と爪」と同じデザイナーだけあって、いいようもないほどシンプルで印象に残る。
赤く長細いものは何なのかさえもわからない。

恐怖の愉しみ(平井呈一編)
恐怖の愉しみ

デザイン:ひらいたかこ

本の内容にふさわしい奇妙なデザイン。
「招かれざる客たちのビュッフェ」「暗闇の薔薇」を担当した人でおなじみ。

フィルポッツの「灰色の部屋」も洋風の家を真正面からとらえたものであるが、本作はあちら以上にデフォルメされている。
窓から顔を出した人物の表情もどこかユーモラスであり、幻想的な雰囲気はなかなかに忘れがたい。

完全殺人事件(クリストファ・ブッシュ)
完全殺人事件
完全殺人事件

デザイン:粟津潔

血まみれの懐中時計という猟奇的で凄惨なデザイン。
どうやら朱色の汚れは指紋のようだ。

「the perfect muder by christopher bushu」と書かれているが、「bushu」の後にも続きがあるような気がするが判別できない。

ドラゴンの歯(エラリ-・クイーン)
ドラゴンの歯

デザイン:日下弘・金子博子

「悪魔の報復」と製作者が同じで、タイトルを意識したものとなっている。